日本代表戦

先日、ボスニア・ヘルツェゴビナ戦があった。
サウジアラビアとのアジア杯予選が相手側の都合で伸びて決まった
テストマッチだったが、シミュレーションという意味では大変意味のある試合だった。l
きちんと見ることができなかったのだけれども(´・ω・`)、
欧州組が合流できる最後のテストマッチということで、
代表選考レース上でも重要な一戦となった。


ジーココンフェデ杯が良かったのでもう一度見てみたいと言った
中田・中村・小笠原・福西の中盤。
結果は辛くも引き分けにもちこんだけれども、ディフェンス…
試合の途中、実況と解説の話でたしかこんなやりとりがあった。


加地 宮本 中澤 三都主… DFラインはこの4人で決まりでしょうかね。
(長いですからね)
問題は、中盤の構成ですかね…


工エエェェ(´д`)ェェエエ工


それは守備が崩壊して、2失点する前後だったと思うが、
後半のまずさを見る限り「そうはいかんざき」と言わざるを得ない。
コチラにも同じようにDFラインの見直しが書かれている。
見直せ見直せといわれてきているが、欧州組同様ジーコの序列は簡単には変わらない。
一度昨年の東アジア杯の初戦の北朝鮮戦での敗戦から、スタメン総入れ替えしたことがあったが、
あのドキドキ感はなんともいえなかった。決してハラハラではない。


日本は3バックを採用しているチームが多いから、3バックに慣れている選手が多い。と言われることが多く、
4バックよりも3バックの方が安定した結果を残しているのも事実。
マスコミが3バックか4バックかと騒ぐほど、ジーコはあまり気にしていないとか。
もともと有能な選手がいかに融合するかに重きを置いている監督としては、
システム云々の話はあまり重要ではなさそう。


今回の4-4-2でも、久しぶりに代表復帰・定着した「エース」久保と
「欧州組」の融合の方が戦前は重要視されていたはず。
しかも、久保ワントップで臨んだアメリカ戦の悪い印象が強いうちだから、
必然的に2トップとなって、前述の中盤、となると後ろは4バック。ということに。
コンフェデ杯の4バックも1戦目のメキシコ戦は柳沢ワントップの
田中・宮本・茶野の3バックだったわけで*1
それで負けたものだから、ギリシャ戦ではセンター田中宮本の4バックにしたご様子。
それで勝った勢いのままのブラジル戦でした。ジーコさんは勝っているときは変えませんから。


ジーコも中盤を厚くしてワントップにするなら、昨年の最終予選バーレーン戦のように
中盤を生かして引き出すプレイの得意な柳沢の方が適性があると思っているはず。
この試合も久保は裏へ抜け出す動きをし、高原の方が中盤との連携に積極的に動いていた。
久保はそういう相方と一緒の方が生きそう。まぁこれはFWの話ですけれども、
よっぽどのことがなければ、本大会のFW4人も久保・高原・柳沢・大黒でしょう。


最後の得点シーンも柳沢が競って勝ったボールを中村がセンタリング、
前で何度も動き直してディフェンスを惹きつけた大黒、そのディフェンスの頭越しに
ボールが行き、後ろにいた中田がヘディングを決めました。
中村→中田ばかり取り上げられるけれども、
交代した2人のFWの動きを見捨てることはできません。
大黒はフランスに行ってどうなることかと思いましたが、短い時間ながら
とても良い動きをしていましたし、鹿島に復帰する柳沢もイタリアで出場機会に
恵まれなかったとはいえ、代表での動きを見る限りきっと活躍するでしょう。




まぁとにかくシステム云々よりも…のジーコが監督だし、
世界の中田さんも「結局は、1対1の個々の勝負」と言っているわけで。
ディフェンスにもその局面局面での打開策が求められる。
日本が有能な選手溢れる中盤を有効に使いたければ、2トップの場合必然的に4バックになる。
4バックを布くなら、このままの4人で良いのか。というと、現時点では…
こんなことまで言われてますよ。



三都主のディフェンスは今回に始まったことではないけれども、
攻撃と守備を天秤にかけて、三都主を左サイドバックに起用するのがよいと
監督が判断しているのだから。
別に三都主が悪い選手だと言いたいわけではなくて、
もっと合っているポジションがあるはずだし、代表合宿での体力測定でもピカイチの
三都主のスタミナやら能力は評価されてもいいはず。
他にジーコ三都主の左サイドにこだわる理由があるとすれば、

テクニカルエリアから通訳無しで指示できる


これか。orz
しかし、いくらスタミナや身体能力が秀でているといっても、
三都主が後半から出てきた方が相手には驚異だと思うのだけど。
次の日のズームインでは、御意見番セルジオも怒ってましたね。当然です。
そりゃ娘もセミヌード披露します。(関係ない)


ところで、
昨年W杯の1年以上前に、私の某HPで勝手にW杯の代表を予想して、
妄想した布陣まで考えたりしたことがある。そこでは何故か中村が代表に入っていないがw、



久保


中田  小笠原


稲本        小野
今野


中田浩  闘莉王 中澤  市川


楢崎




後半交代後 小笠原OUT→大黒IN 市川OUT→石川IN 小野OUT→三都主IN
ここで左サイドバックと3バックの左が出来る中田浩二が生きるわけ。



久保


大黒
三都主            石川


稲本        中田
今野


中田浩  闘莉王 中澤


楢崎


闘莉王は前線へパワープレイ要員としてリベロ
そこは今野がカバーw
後半こんな布陣になったらなんだかワクワクしませんか。w
相手にも両サイドは驚異だと思う。


いわゆる「今野システム」(・∀・)
今となってはケガの石川の代表入りは難しそうだし、闘莉王に至っては
一度も呼ばれてもいないのだから、非現実的極まりない。
ただしケガから復調したら今野はもう一度使ってもらいたいもの。
代表合宿の体力測定にはケガで招集されなかったため参加していないが、
是非とも驚異のスタミナを披露してもらいたかったところ。三都主よりも上だったらスゴイ。
あとは、初めから4バックにするのなら高さが欲しいところ。


自分は宮本は3バックの真ん中でスイーパー的に1人あまる方が合っていると思う。
カバーリングには優れていると思うし、今回の試合でも寸前のところで脚を伸ばして
シュートをカットしたりタックルしていた。ジーコのディフェンスをする上での決まりごとは
「1人下がってあまること」らしいから、4バックでもどちらかというと宮本がカバーリング
しているように思える。
現在主流となりつつある3トップの場合、センターフォワードに中澤がついて
宮本があまる形だ。相手がワントップでツーシャドー的な3トップの場合、
3バックで臨むよりは4バックの方が完全に1対1にならずに良いと思う。
ただし相手が3トップ気味の場合、中央のディフェンスというより、
サイドの攻防も重要となる。そこを考えた場合加地・三都主のディフェンスはどうよ。
ということになる。キング・加地さんはディフェンダーではないのかな。攻撃したい様子



久保 高原


小笠原(小野)  中村


 中田 稲本


今野         加地
中澤 茂庭 



また今野かよ。ということだが、慣れないながらもクラブチームで平均点以上の
活躍を見せた今野の左サイド。攻撃と言うよりサイドから放り込んでくる体格のよい
チームには、中で競って勝つよりもそもそも上げさせないことも重要。
代表での三都主のサポートは今のところ村井だが、村井も攻撃的な選手。
サイドバックというより左ウィングバックだ。
ディフェンスならどこでもできる今野を左サイドバックに配すとグッと安定感が増す。


センターバックには、やはりチームでも4バックの真ん中を務め、
高さ的にも代表にも呼ばれていることもあわせて、茂庭を選択。
今呼ばれている代表で4バックをするなら茂庭がいいと思う。
中盤を「黄金」にしたければ、サイドバックはややディフェンシブでも
いいのではないか。中田・稲本だったら。福西は稲本よりも最終ラインとの
関係に気をつかっている様子。それでもサイドの守りまではカバーできない。
だからというわけではないが、ディフェンスの見直しはやってもらいたいもの。


今野でなくても、代表の左サイドバック候補には、中田浩二がいる。
新しいチームでコンスタントに出場することができ、コンディションが万全となれば、
守備だけでなく、持ち前のロングフィードで攻撃にも貢献できる。


「勝ちたい試合をする」のなら、三都主
「負けない試合をする」のなら、中田浩。という具合に使い分けできないものだろうか。
きっと「負けない試合をする」よりも「勝ちたい試合をする」方が人気を集めるだろう。
「負けない試合」をして負けてしまったら本当に消化不良だからだ。
それなら「勝つ試合」を目指した布陣の方がいいらしい。
ジーコジャパンになって、1-0で勝つよりも3-2で勝つ試合の方が好まれている。


しかしこのままだと4-0で負けかねない可能性も残している。
本大会はコンフェデ含めた他の大会とはわけが違うだろうし、
オーストラリアのサイド攻撃とビドゥカの突進を止められるかと言えば不安が残るし、
クロアチアも、マスコミがクラニチャル親子ばかり取り上げているが、
本当に怖いのは右サイドのスルナが三都主とマッチアップすることであったり、
クラスニッチ・プルソの強力2トップだったりするわけだ。
アルゼンチンにも勝っちゃったよ…
ブラジルだってカフーシシーニョをどうするか、と三都主の方ばかり気にしても
反対側からはロベカルが来る。ロナウジーニョがサイドに流れることもままある。


こうやって想像するだけで、怖くなってくる現実があるのに、同点劇で比較的楽観的。
こんなことなら、負けた方が次に繋がる意味では良かったのではないかとさえ思う。
攻撃は最大の防御かしらないが、日本のディフェンスメンバーは「ほぼ」決まりとされている。
それではいけない。残された時間でもう一度「壊してから作り直す」必要がある。
DFラインの見直しのために残されたテストマッチは少ない。


日本代表今後の予定


3月30日  親善試合 エクアドル戦 大分
5月10日? キリン杯 スコットランド戦(予定) 国内
5月13日? キリン杯 ブルガリア戦(予定) 国内
5月15日  ワールドカップ ドイツ2006 日本代表メンバー(23名)決定
5月30日  親善試合 ドイツ戦 レバーク−ゼン
6月上旬  親善試合 スイス??戦 ドイツ国
6月12日  W杯グループリーグ 第1節 オーストラリア戦 カイザースラウテルン
6月18日  W杯グループリーグ 第2節 クロアチア戦 ニュルンベルク
6月22日  W杯グループリーグ 第3節 ブラジル戦 ドルトムント




幸いDFラインは「国内組」。今後予定されているテストマッチも国内組だけで行われる試合。
Jリーグも開幕し、それぞれのチームで各選手のコンディションも変化するだろうから、
一概には言えないが、攻撃面のオプションだけでなく守備のオプションもしっかりしないと…
勝ち抜くなんてとんでもない。
「決定力不足」「決定力不足」と散々言われてきたけれども、
先日の結果や、それ以前の試合を見ると無得点で終わった試合というのは少なくなってきているし、
守備の方が問題有りと気づくかどうか。


代表決定後であるが、スイス(予定)との対戦が組まれていることは個人的には非常に楽しみ。
きっとスイスの方も同グループの「仮想・韓国」として、日本との対戦を臨んだのだろうが、
成長著しいスイスのサッカーが親善試合とはいえ、本大会直前に見られるのは嬉しい。
スイスとガーナは本大会でもダークホース的な存在になって欲しいと密かに思っているので。

って、スイスじゃねーのかよ
なんだよ、もう。バカ。

*1:中澤は負傷のため出場せず