発表日本代表23名


以下のように発表されました。


[GK]
土肥 洋一 川口 能活 楢崎 正剛


[DF]

宮本 恒靖 中澤 佑二 田中  誠 坪井 慶介 
三都主アレサンドロ 中田 浩二 加地  亮 駒野 友一 


[MF]
福西 崇史 小笠原満男 小野 伸二 中田 英寿 
中村 俊輔 稲本 潤一 遠藤 保仁 


[FW]
高原 直泰 柳沢  敦 大黒 将志 玉田 圭司 巻 誠一郎 


詳しい情報はこちら


サプライズはないとされていた発表ですが、
久保が外れて巻が選ばれたことがサプライズでしたかね。
柳沢か高原が呼ばれ初めてから、「あ、ここからFWだな、ということは5人か」
と思われたのですが、最後の最後まで久保の名前が呼ばれないなと
感じていたら、最後に「マキ!」と言い終わった会場からどよめきが。
ジーコもなかなか演出家ですね。最後の最後に隠し玉かよ。



個人的には松井が選ばれなかったのが少々残念ですが、
他はだいたいジーコらしく予想通り*1
巻が選ばれて欲しいなぁと思っていたので、そこはよかったです。
久保に関しては、誰も外れるとは予想していなかった
と思うので、当てられた人はいなかったでしょうし、久保本人にしてみたら
コンディションの問題で外れたというのは残念極まりないでしょう。


http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060515k0000e050086000c.html


ジーコの口からもあったように、久保が外れたのはコンディションの問題。
いままで軸としてまで起用してきた久保で、ジーコ本人もお気に入りだった様子。
しかしここに来るまでの、原因不明の腰痛や足首の問題など。
サポーターとしてもやきもきさせられる(いや本人はもっと悔しいでしょうけど)状況
がありました。同じくケガ明けとなる柳沢に関しては、骨折ということで、
ジーコは骨折からの復帰だったら問題なく動けるという判断でした。
確かに、筋とか筋肉といった方の悩みというのはなかなか問題が解消しづらいのかも
しれません。5月まではきっと軸として考えていたと思いますが、先日のブルガリア戦で
急遽足首の痛みで先発から外れたことがジーコの頭に残ってしまったのかもしれません。
代わりに先発した巻が選ばれたというのも皮肉な話ですが、返す返すも残念でなりません。
ジーコのチョイスとしては久保→巻 という判断。巻は最後に滑り込んだというより、
久保の代わりが出来るFWとして選ばれた感じがします。


巻が選ばれたこと。これは大変喜ばしいことです。高さという意味で、
久保が外れたことで失われたピースを補うだけでなく、点を取るFW以上に
献身的な動きが日本に何かをもたらしてくれるに違いありません。
大黒と巻はきっと途中交代で流れを変えるために投入されると思いますが、
飛び出しが特徴の大黒と高さとフィジカルで相手と競ることができる巻は
なかなかいいチョイスだと思います。巻が競ってこぼれたボールを大黒が詰めるとか。


高原は海外での経験。柳沢は1トップでもまわりを生かすセンス。大黒はここ一番での
活躍が認められたのだと思います。重要な場面で活躍できたかどうかを重視すると
いう発言は、きっと昨年の大黒に対して向けられた言葉だと思います。
大黒が昨年まで所属していたG大阪を考えると、加地を含めて3人選ばれました。
昨年優勝したチームですから、自然といえば自然な流れでしょう。


あと、ジーコの会見の様子からすると、最後に茂庭にするか玉田にするか悩んだようです。
選ばれたメンバーからすると4バックを基本とするためにセンターバックの控えは
もういらなかったし、中田浩二や福西が最終ラインをすることもできるという判断
あったようです。玉田は前に張ってというタイプではなく少し後ろから前を向いて、
サイドに流れたりドリブルでしかけたりできるというアクセントとして、選ばれたようです。
だからFWというより少し下がりめ、MF的な役割が期待されているということでしょうか。
ドリブル&チャンスメイク。「同じポジションを2人ずつ」というスタンスからすると、
玉田はMFということになるのかもしれません。シュートが入らないということで、
FWとして散々言われていましたが、ジーコの頭の中では少し後ろ目から
チャンスメイクをしてもらいたいと考えている、のかも。


同じポジションを2人ずつで考えた場合


高原    柳沢
巻      大黒
    

中村       小笠原
玉田        遠藤


福西  中田英
稲本  小野


三都主              加地
中田浩             駒野
中澤  宮本
坪井  田中


川口
楢崎
土肥


う〜ん、こうすると納得出来る選択なのかな。
こうすればなおさら 玉田>松井 というジーコの選択がどうだったのか。
ということがクローズアップされてくるような。


同じように「アクセント」として期待された松井は、攻撃的MFとしてとらえられているらしく、
中盤の同じポジションに選手がたくさんいると言うことで外れたということを言っていました。
今シーズンの海外日本人選手の中では中村以上の活躍を見せ、仏リーグ月間MVPや
アシストランキング3位という輝かしい成績を残していただけに、残念です。
そこはやはり代表に呼ばれるのが遅かったことと、「貢献度」が重視された結果かと。
でも一人ぐらい選んで欲しかったなぁ。


まぁ他の国の代表でもクラブで実績を残していてもチーム事情で選ばれなかった
選手もいるわけで、一概に日本代表だけというわけでもないようです。
オランダ代表でも蘭リーグで33点決めた若手フンテラールや独で17点決めたマカーイ
が落選。イングランドでもプレミアで18点決めたダレン・ベントが落選して、
リーグ戦出場経験のないウォルコットが選ばれたりと。
いまのところ、玉ちゃんに対する風当たりが強く、なぜ松井じゃないんだ!という
ご意見が大勢かと思いますが、ここはそれ選ばれた人を応援しようではありませんか。


若手ということで期待した長谷部は残念ながら選ばれず、さらにアテネ経由ドイツ行きの
キップを手にしたのは駒野だけということになりました。経験値という意味ではW杯後に
新しく監督になる人の手腕に委ねられるということでしょうか。また4年後にW杯に出場
出来るかも含めて。


いずれにしましても、選ばれた23名にはドイツ大会での活躍を期待します。

*1:必ずしも自分の希望通りではなかったが