ベスト8


昨日で私のW杯は終わりました。ありがとうございました。


ラウンド16の決勝T一回戦で、
優勝予想していたオランダ、ダークホース予想していたスイスとガーナが
いずれも敗退。あとは純粋に世界最高峰のプレイを楽しむだけです。


オランダ…若さが悪い方向にばかり出た敗戦でした。
それにしても荒れた試合。もう少しどうにかならなかったか。
美しく華麗なサッカーを期待したのが裏腹に、荒れた試合になってしまい、
非常に残念。ポルトガルコスティーニャが退場するしさ。個人的にはもう散々。*1
人数で有利に立った状況を巧く利用できないオランダ。
最後の最後にフェネホーるしてきて、放り込みしてきたわけだが、
あんなのはオランダサッカーではない。


オランダサッカーとは、決して結果はついてこなくても、
なんというか清々しい敗戦とでもいえるような溜息の出るプレイをした上で、
勝負弱いところで負けてしまう…そんなはかない存在感がなんともいえないわけで。
もともと優勝予想はしていたけれども、本音は勝てないだろうとどこかで思うあたり
がオランダ代表の魅力でもあり。
パワープレイでどんどんガンガン放り込んできてこぼれ球を泥臭く押し込んで…
というのはなんだか似合わない。あくまで華麗なサッカーが似合う。
これでもかとサイドをえぐって、突っ込んで、パスまわしで崩して…というのが
オランダらしい。マイボールにしてからあっという間に得点をかっさらう。
思えば唯一初戦の得点がオランダっぽいような。ロングボールを使うにしても、
DFラインにF・デブールのようなパサーがいないのは致命的。
最終ラインもできるコクーさんを早めに下げたのも致命的。
でもまだまだ若いメンバーだっただけに、2年後のユーロではさらに成長して
面白いサッカーをしてくれることを期待します。


スイスは、期待に違わぬ本当によいチームでした。
最後はPK戦で敗れ、大会史上初無失点で敗退という珍記録もうち立てました。
個の力もさることながら、組織化された守備に統率された攻撃力。
グループGをフランスを抑えての1位通過は、素晴らしかった。
試合を追うごとに(・∀・)イイ!!チームだなぁと感心してました。
マニャン・センデロスミュラー・フィリップデゲンの4バックに
フォーゲル・カバニャスの守備的MF。左からのビッキーに右からはバルネッタ
そしてFWにフレイとハカンヤキン。フォンランテンがいたらまたそれはそれで
別の感じになっていたかもしれません。


あぁ、あとGKのズベルビューラー、安定感抜群。
勝ち進んだ国といっても、失点する可能性はあるわけですから、
今大会のGKのなかで4試合に出場し、唯一無失点ということになるでしょうか。
平均失点率ゼロ。
バーゼルでは中田浩二のチームメイト。
5カ国語を操り、中田浩二には英語で指示するそうです。*2



特に注目したのは攻撃的MFのバルネッタトーゴ戦での2得点に絡む活躍は
すごかった。あれで21歳。センデロスもそうだが、ユーロはますます楽しみ。
キムチを葬り去ったのも痛快。キムチは2点目オフサイドだと文句たらたらだが、
あれはオフサイドではありません。誤審で文句言える立場か。
それいうならフランスの2点目入ってただろう。当然の敗退。ワロス。
ただキムチにセンデロスがやられたの遺憾。ウクライナ戦ではジュルーが
代わりに先発だったけれども前半で代えられたし、そこは誤算でしょう。
まぁ(・∀・)イイ!!チームということだけはアピールできたのではないでしょうか。


ガーナも初戦のイタリア戦で敗れはしたものの、ミスでの失点と、
攻撃陣に不安が残るもののなかなかいい戦いをしていました。
特に厚みのある中盤からの積極的な攻撃参加は迫力がありました。
そしてチェコ戦。相手に退場者が出たということもありましたが、
ガンガンに攻めるガーナ。幾度となくチェフに止められて、決定力不足かよ。
が、ようやく2点目を取って、W杯初勝利。米国戦でも勝利で、
初戦敗戦ながら初出場で決勝T進出。


「番狂わせ」がほとんどなかった今大会。
チェコを抑えての2位通過はサプライズといえたのではないでしょうか。
スイスにしても「ダークホース予想」は当たったといってもいいかな?w
決勝T1回戦の相手は王者ブラジル。他のチームと当たっていたら、
また別の結果(ベスト8)もあり得たかもしれないと思いながら…
それでもブラジル相手にボール支配率で上回り、シュートも上回り
堂々の戦い。しかし決定力の差をブラジルに突き付けられました。
退場者が出てジ・エンドでしたが、よく戦いました。


アッピア・エシアン・ムンタリの運動量豊富な中盤が盛んにポジションチェンジして
攻撃参加もする分厚い中盤に、ギャンの一発のスピード。
控えFWのピンポンも名前から印象的w
隠れた活躍は、GKのキングストン
チェコ戦でもピンチをセーブするなど、活躍してました。
ブラジル戦の失点シーンは残念でしたが、高いDFラインを布くチームの
裏を何度も取られていたところで決定的なセーブを連発していたので、
敗戦は彼だけの責任ではないでしょう。
DFでは初戦のミスからかクフォーが控えにまわるなどしました。
ブラジル戦では先に失点したのも高いラインのため。
しかし、点を取られてからも高いラインをキープして、ブラジルに
向き合っていたのは凄い。


単にブラジルがボールを持たせてくれただけかもしれないが。
攻撃に出ても、最後の最後は潰される。それまでの組み立ては、
アフリカのチームらしからぬパスワークにアフリカらしい強烈な個の組み合わせで
ブラジルDFに驚異を与えていました。
ブラジルが速攻を警戒するためにガーナにボールを持たせる展開にしていた
のかもしれないが、それでも数少ないカウンターではゴールまでボールを運ぶし、
相手に引かれてもゴール前までパスワークで崩そうとするし、
つかみどころのないチーム。セットプレーから1点決まってればなぁ、また違う試合に
なってたと思うのですが。ガーナもいいチームだよまったく。( ´Д⊂ヽ


結局ベスト8に残ったチームを見ると、A〜Hの各グループから1チームずつ。
意外とバランスの取れたグループ分けだったのか、
シード国以外で残ったのがポルトガルウクライナだけということを
考えると、まさに順当に進んできたという感じ。
スイスがG組1位で、スペインがH組1位だったのだけど、
もしスイスとスペインが勝っていたら、各組1位のチームが残るという
まさに「妥当な結果」になりましたが、そうはうまくいかなかった。
8チーム中6チームが優勝経験国。勝負強さにやはり伝統は存在か。
ウクライナポルトガルが優勝しない限りあたらしい優勝国は生まれない。
今大会出場している優勝経験国がすべてベスト8に入ったのは偶然か。


前回大会の反省から、十分な休養期間に大陸別にこだわらない審判の選定。*3
これこそがワールドカップですよ。こうじゃなきゃ困る。
昨日のスペイン-フランスもまさにワールドクラスの早い試合展開に、
息ををもつかせぬ好試合。スペインがFW登録をスタメンから全員使うという布陣に、
フランスはあれほど言ってもアンリのワントップにこだわるアホドメネクと、
あら〜これはスペインが勝つのかしらと思われたが、休養十分のジダンがキレキレ。
個人的に注目のリベリーもしっかり仕事でW杯初得点。
スペインが交代でFWのカードが切れないこともあり、流れを持っていったフランス。


次はブラジル-フランスかぁ。凄いなぁ。
フランスW杯決勝でフランスに敗れてから続くブラジルの無敗記録を止めるのは、
やはりフランスなのか、フランスが敗れた場合ジダンの現役最後のプレイとなる。
どっちもいわくつきだなぁ。戦力的にはブラジル有利だろうが、
このレベルになるとサッカーは試合をやってみないとわからないから、
非常に試合が楽しみです。


これまで毎日繰り広げられてきた試合も、ここで小休止。
準々決勝からまた白熱した試合が展開されるでしょう。


余談:ファンタジーサッカーで、「準々決勝までに2人移籍できる」というので、
スイスの勝利を信じてスイス-ウクライナ戦の前にFWフレイを移籍で入れる。
これでスイス勢3人。が、敗れる… スペインもシャビにセスクの2人がいたものの敗れる。
コスティーニャ退場で次節出場停止。リカルドカルバーリョもケガか。もう散々ですよ。
あと日本選手が2人いましたし、ガーナも敗退。今後ポイントゲットの
可能性がある選手がどんどん少なくなっていく。ドイツ−アルゼンチンも
2人に3人とどちらが勝っても次に使える選手が少なくなる。
どんどんチームが少なくなるから仕方ないといえば仕方ないんですけどね。
にしても、ことごとく移籍が裏目に出てるな…フランスの選手代えたりしたし。
まぁ、活躍うんぬんの予想よりも、好きな選手で固めたんだから仕方なしか。

*1:ファンタジーサッカーコスティーニャ使用

*2:トーゴ戦TV放送からのプチ情報

*3:それでもオランダ戦とか不満の残るジャッジは多いけれど