ベスト4

イタリア以外ことごとく私の予想を裏切ったベスト4。
やはりヨーロッパの大会で南米のチームが優勝できないという
ジンクスはあるのだろうか。できれば、アルゼンチン・ブラジルと
残ってもらった方が南米2に欧州2で面白かったし、
イングランド-ブラジルの準決勝も見てみたかった。


  • ドイツーアルゼンチン

アルゼンチンはGKのケガから調子が狂う。
交代枠を1枚GKに使ってしまったことに加え、
リケルメクレスポを早めに下げてしまった。
メッシのW杯が出場できないまま終わってしまったのが悲しい。
大柄のDFを揃えるドイツに対しては、メッシのドリブルによる突っかけが
有効だと思っただけに、FWクルスを投入するにしてももう一枚はメッシかサビオラ
欲しかった。またもや消極的な采配が命運を分けてしまった。ペッケルマン。

イタリアはここに来て充実。国内リーグの問題・ユベントスペッソットさんの問題。
そう言う問題を乗り越えてチームがまとまってきている感じ。
ユベントスザンブロッタがゴールにアシストの活躍。
DFではネスタマテラッツィのいない穴をユベントスブッフォンカンナバーロが抑える。
そしてFWトーニのようやくの爆発。キタァ。
次の対戦はドイツ。W杯での戦績はイタリア有利だが、ホームドイツとどうなるか。

エリクソン…。体調不良&ケガによるキャプテンベッカムの交代は仕方ないにしても、
代わって入ったレノンが果敢なドリブル突破でアクセントをつけてとてもよかった。
ルーニー赤紙一発によって、ジョー・コールに代わってクラウチ投入。
これでやることははっきりしたので、ある意味でケガの巧妙かもしれないと見ながら思っていた。
下手に11人・11人で失点して負けてしまうよりも、10人でしっかり守ってクラウチに当てる。
ということが明確化された感じ。これでもしかしたらイケルかもと思ったのだが。


10人になったこともあり、消極的になったのだろうか、
PK戦狙いの戦術に。キャラガー投入て。10人でもセットプレイでは驚異を与えていたし、
過去のPK戦EURO2004)を見ても、ポルトガルのGKリカルドが「PK神」ということは、
予想できたはずで、無理にでも点を狙いにいったらよかったのではないかと結果論。
サプライズだったウォルコットは一度も起用されず大会を去る。
クラウチのサポートがほとんどいなかったので、延長後半から一か八か
ウォルコットを投入して思いっきりかき乱したら、ポルトガルのDFも混乱したはず。
消極的な采配で負けたイングランドランパードのブレーキも痛かった。*1
スコラーリ監督の連勝記録。準決勝でブラジルと連勝記録対決も面白かったが…

  • ブラジル-フランス

始まる前からかなりワクテカな好カード。
ジュニーニョさんがアドリアーノにかわって先発で、ロナウジーニョを前に出す布陣。
フランスは相変わらずのワントップで、表情豊かなドメネクさんが映し出されるたびに
コメディのワンシーンのようで笑えて困る。
フランスはジダンが復調し、リベリーもその能力をW杯において開花させる。
ブラジルはロナウジーニョにキレがみられず、開始早々のジュニーニョさんのFKも
壁に当たり、最後の最後のロナウジーニョのFKも枠の外へ…。


フランスがセットプレイから1点を取ってからは、
ブラジルの攻撃陣がその力をフルに使ってフランスゴールに襲いかかる。
もうこのシーンだけでも迫力があった。
フランスはボールをカットしてからのカウンター。ジダが間一髪のところで止める。
ブラジルはボールを持って、しかけるものの最後の最後でフランスに止められる。
創造性・迫力ともにすさまじいモノがあったが、時間は刻々と進んでいた。
そして試合終了。ジダンのプレイはまだまだ続くが、ジュニーニョさんのFKが
見られるチャンスがなくなることと、クァルテット・マジコが見られないと思うと少々残念。
今大会が始まる前からなんとなくブラジルは優勝出来ないっぽい感じがしていた
ので、それが当たってしまった。王者・王者といわれて優勝できた国はなかなか
いないのがサッカーの面白いところ。

  • 今後の展望

開催国ドイツの活躍・フランスジダンの復活などを見ると、
そっちに目が行きがちになるが、なんとなくポルトガルが怖い。
デコ・コスティーニャを欠く布陣で無得点ながらベスト4に残るしぶとさ。
スコラーリ監督の采配&連勝記録。準決勝では二人が戻ってくる。
前評判ではそれほどでもなかったポルトガル
それでもオランダを下し、イングランドを下してベスト4。


個々の選手を見ると、4年前の布陣の方が豪華にも思えるし、
4年前の方が期待されていた。が、リカルド・カルバーリョや右SBのミゲルの活躍が
目に止まる。中盤のマニシェコスティーニャEURO2004の時の方が輝いていた。
EUROの頃より輝きを強めたといえばクリ坊ことクリスティアーノ・ロナウド
PKを任せられたり、昨日のPKでも最後の一人で決めた。ドリブルは荒削りだが、
スピードは止められない。なんとなくポルトガルが怖い。
でも、外国人監督がW杯を優勝したことはない。ブラジル-ポルトガルは同じ
ポルトガル語圏だから問題なし?w


引き続きフランスのリベリー・イタリアのトーニに注目しておく。
ドイツでは左SBラーム・FWクローゼがいい。ポルトガルが新しいW杯優勝国に
なるのも面白いな、とおぼろげに思ってはいるが、そう思い通りに行かないのが現実。
さて残すところは4試合のみ。長いようで早かったここまでの道のり。
開催国ドイツの勢いかイタリアの勝負にかけるしたたかさか。
復活フランスのまとまりか名将ポルトガルのしぶとさか。
欧州勢ばかりが残ったベスト4。

*1:ファンタジーサッカーではボール奪取などポイントは高かったが、シュートが決まらなかった。